加藤美香 プロフィール
幼少期よりモダンバレエを学ぶ。器械体操、新体操を経て、日本女子体育短期大学舞踊家在学中にスペイン舞踊を専攻。同大学卒業後、佐藤桂子・山崎泰スペイン舞踊団へ入団し、各公演に参加。1992年 社団法人現代舞踊協会主催新人公演にて『河上鈴子スペイン舞踊新人賞』を受賞。1994年 日本フラメンコ協会新人公演にて『準奨励賞』受賞。同年、フラメンコの本場スペインにて、アモール・デ・ディオス主催公演にプリンシパルとして出演する。1996年 文化庁新進芸術家在外研修員としてスペインに滞在。
2001年 | マドリッド・レガネス市とアモール・デ・ディオスの共催で開催された第一回公演に、加藤美香が選出される。スペイン公的機関に招聘され「Del ALBA Al Amanecer」を公演。当日、案席のリゴベルタ・メンチュー劇場では、幕が閉じられても「Otra!Otra!」コールが鳴りやまず、加藤美香らのアーティストに対してスタンディングオベーションで喝采された。この公演は、テレビ・ラジオ・新聞、その他マスコミ関係者や業界の評論家の高い評価を得る。エル・パイス誌では、全面に掲載され、著名な評論家からの好評が掲載される。 |
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舞踊家としての活動のみでなく、創作活動・舞踊手育成・舞踊事業にも力を入れ、2004年有限会社アルバ設立、2005年東京都港区赤坂に「スタジオ クリアンサ」新築、2011年東京都港区赤坂に「スタジオ レセルバ」新築する。
舞踊・振付・演出とマルチな才能を持ち合わせ、オリジナルのスタイルを構築している実力派の舞踊家として広く認知さる傍ら、舞踊活動及び舞踊事業を基盤に、新たな舞踊家の道を作るべく、精力的な活動を行っている。
関連記事 「El Pais(エル・パイス)誌 2001/6/23」
エル・パイス、マドリード 2001年6月23日 日本のフラメンコの首都、レガネス
「日出ずる国」、日本からやって来たアーティストたちが、この機会のために制作したフラメンコ芸術の作品「夜明けから日の出まで」を披露する
アンヘル・アルバレス・カバジェロ(記者)
フラメンコの小妖精たちは、私たちを驚かし続ける。よく知られていることだが、フラメンコ文化はより国際的になって来ている。何年も前からフラメンコは、我々の国境から遠く離れた場所へと無秩序に移動し、世界の東西南北を巡っている。どの国を訪れてもフラメンコは容易に人々を魅了し、満足させる、というこの事実も私たちはよく知っている。その中でもフラメンコは、日本で一番人気があるのかもしれない。そこには複数のタブラオ、フラメンコ舞踊やフラメンコ・ギターの教室、ギター店などがあり、ショーなども開催されている。
なんと今回、今まで不可能だと思われていたことを実現させて、レガネスは有終の美を飾る。プエルタ・デル・ソル(太陽の門)からも近いと言えるマドリード市内のこの地域で、日本人アーティストたちが「夜明けから日の出まで」というショーを、本日土曜日(サルサケマダにあるリゴベルタ・メンチュ市民センターにて)と、26日の火曜日(ラ・フォルトゥナ区議会にて)に上演する。プロの日本人フラメンコ・アーティストたちによって制作され、開催されるショーを目にすることができる。
レガネス市役所は、芸術活動の支援者として、明らかに大胆で稀なプロジェクトを勇敢に披露する。もし成功すれば、威信につながる創造的で賢い判断としての重要な役割を果たすかもしれないが、残念ながら最近ではなかなかこのようなことは起こらない。スペイン舞踊・フラメンコ芸術センター「アモル・デ・ディオス」が協力者およびアーティスティック・アドバイザーとなっている今回のプロジェクトの根底には、スペイン以外の場所で制作されたフラメンコ作品のみを毎年披露する、という考えが存在している。海外では想像以上に多くの作品が、プロの外国人フラメンコ・ダンサーによって制作されているが、現在のスペインにおいてこの現状は国民にあまり知られていない。この事実を広めるという役割も果たす、実にユニークなアイディアである。もしこの企画が今後も続くのであれば、「ウェイティング・リスト」には下記の国からのアーティストの参加が考えられる:ブラジル、イスラエル、フランス、メキシコ、ノルウェー、カナダ、ドイツ、南アフリカ、イタリア、アメリカ、アルゼンチン、韓国、イギリス、ベネズエラ、フィンランド等。
アモル・デ・ディオスのディレクターであるホアキン・サン・フアンは言う、「このような性質のショーを扱うことは公正な行為であり、当たり前のことだが、自分の作品がスペインで認められることを高く評価しているアーティスト自身にとっても、非常に重要な機会である。」フラメンコが公に知られるようになった18世紀の終わりから、外国人のフラメンコ愛好家の存在感がフラメンコの普及と継続に最も重要な役割を果たして来た。これは否定出来ない事実であり、彼らの存在無しでは、フラメンコは生き残ることができなかったと言えるかもしれない。生きのびたというどころか、今までにない繁栄を見せているフラメンコだが、その理由として、外国人の決定的な影響力が占める割合は非常に高いと言える。外国人とは、愛好家のみならず、スペインの国外で生まれた数多くのアーティストをも含む。彼らはフラメンコを用いて、自分自身の芸術的な表現方法を見出したのだ。そして困難な状況の中、プロとしてのキャリアを積み、観客、主催者、マネージャー、そして残念なことに、スペイン人アーティストの無理解に対しても立ち向かう。「地域主義または国家主義の旗印を事前に掲げずに、良い・悪い・普通などの評価ができ、顔立ちや発声方法が異なる、他国的なフラメンコを解釈ことに慣れていかなければ、フラメンコおよび我々の将来は困難な状況になる。」とサン・フアンは言う。
加藤美香が率いる日本人アーティストのグループは、「夜明けから日の出まで」という作品を通して、自分たちがフラメンコをどのように解釈しているのかを表現しようとしている。舞踊家の加藤美香は、日本女子体育大学でフラメンコと出合い、1993年から「アルバ(夜明け)」というグループを率いる。母国の文化庁の留学生として選ばれ、1996年から1998年までマドリードに位置するアモル・デ・ディオス・センターでフラメンコを学んだ。他のメンバー同様、スペインでフラメンコを学んだ経験だけでなく、カサ・パタスのような場所でプロとして活動した経歴も持つ。現在、加藤美香はスペイン舞踊の教育者として母国で重要な役割を果たしている。今度は、レガネスのフラメンコ愛好家の前で、自分の実力を見せる番である。
写真:踊り手の加藤美香、ゲネプロにて(マヌエル・ロドリゲス)
エキゾチックな「カ」の文字が支配する出演者リスト
アンヘル・アルバレス・カバジェロ(記者)
日本人舞踊家、加藤美香が率いるグループの出演者リストには、名前に「カ」の文字があふれ、フラメンコを東洋の異国情緒で豊かにしている。
~ 一部割愛 ~
我々は珍しい体験をする機会を得たのだ:プロの日本人アーティストが踊る、歌う、弾くフラメンコを知るチャンス。ショーは、上記に示した2日間、午後8時からレガネスで開催される。入場無料だが、それぞれの会場の収容能力に合わせて、会場入り口やアモル・デ・ディオスにて招待券が配られる。
なんと今回、今まで不可能だと思われていたことを実現させて、レガネスは有終の美を飾る。プエルタ・デル・ソル(太陽の門)からも近いと言えるマドリード市内のこの地域で、日本人アーティストたちが「夜明けから日の出まで」というショーを、本日土曜日(サルサケマダにあるリゴベルタ・メンチュ市民センターにて)と、26日の火曜日(ラ・フォルトゥナ区議会にて)に上演する。プロの日本人フラメンコ・アーティストたちによって制作され、開催されるショーを目にすることができる。
レガネス市役所は、芸術活動の支援者として、明らかに大胆で稀なプロジェクトを勇敢に披露する。もし成功すれば、威信につながる創造的で賢い判断としての重要な役割を果たすかもしれないが、残念ながら最近ではなかなかこのようなことは起こらない。スペイン舞踊・フラメンコ芸術センター「アモル・デ・ディオス」が協力者およびアーティスティック・アドバイザーとなっている今回のプロジェクトの根底には、スペイン以外の場所で制作されたフラメンコ作品のみを毎年披露する、という考えが存在している。海外では想像以上に多くの作品が、プロの外国人フラメンコ・ダンサーによって制作されているが、現在のスペインにおいてこの現状は国民にあまり知られていない。この事実を広めるという役割も果たす、実にユニークなアイディアである。もしこの企画が今後も続くのであれば、「ウェイティング・リスト」には下記の国からのアーティストの参加が考えられる:ブラジル、イスラエル、フランス、メキシコ、ノルウェー、カナダ、ドイツ、南アフリカ、イタリア、アメリカ、アルゼンチン、韓国、イギリス、ベネズエラ、フィンランド等。
アモル・デ・ディオスのディレクターであるホアキン・サン・フアンは言う、「このような性質のショーを扱うことは公正な行為であり、当たり前のことだが、自分の作品がスペインで認められることを高く評価しているアーティスト自身にとっても、非常に重要な機会である。」フラメンコが公に知られるようになった18世紀の終わりから、外国人のフラメンコ愛好家の存在感がフラメンコの普及と継続に最も重要な役割を果たして来た。これは否定出来ない事実であり、彼らの存在無しでは、フラメンコは生き残ることができなかったと言えるかもしれない。生きのびたというどころか、今までにない繁栄を見せているフラメンコだが、その理由として、外国人の決定的な影響力が占める割合は非常に高いと言える。外国人とは、愛好家のみならず、スペインの国外で生まれた数多くのアーティストをも含む。彼らはフラメンコを用いて、自分自身の芸術的な表現方法を見出したのだ。そして困難な状況の中、プロとしてのキャリアを積み、観客、主催者、マネージャー、そして残念なことに、スペイン人アーティストの無理解に対しても立ち向かう。「地域主義または国家主義の旗印を事前に掲げずに、良い・悪い・普通などの評価ができ、顔立ちや発声方法が異なる、他国的なフラメンコを解釈ことに慣れていかなければ、フラメンコおよび我々の将来は困難な状況になる。」とサン・フアンは言う。
加藤美香が率いる日本人アーティストのグループは、「夜明けから日の出まで」という作品を通して、自分たちがフラメンコをどのように解釈しているのかを表現しようとしている。舞踊家の加藤美香は、日本女子体育大学でフラメンコと出合い、1993年から「アルバ(夜明け)」というグループを率いる。母国の文化庁の留学生として選ばれ、1996年から1998年までマドリードに位置するアモル・デ・ディオス・センターでフラメンコを学んだ。他のメンバー同様、スペインでフラメンコを学んだ経験だけでなく、カサ・パタスのような場所でプロとして活動した経歴も持つ。現在、加藤美香はスペイン舞踊の教育者として母国で重要な役割を果たしている。今度は、レガネスのフラメンコ愛好家の前で、自分の実力を見せる番である。
写真:踊り手の加藤美香、ゲネプロにて(マヌエル・ロドリゲス)
エキゾチックな「カ」の文字が支配する出演者リスト
アンヘル・アルバレス・カバジェロ(記者)
日本人舞踊家、加藤美香が率いるグループの出演者リストには、名前に「カ」の文字があふれ、フラメンコを東洋の異国情緒で豊かにしている。
~ 一部割愛 ~
我々は珍しい体験をする機会を得たのだ:プロの日本人アーティストが踊る、歌う、弾くフラメンコを知るチャンス。ショーは、上記に示した2日間、午後8時からレガネスで開催される。入場無料だが、それぞれの会場の収容能力に合わせて、会場入り口やアモル・デ・ディオスにて招待券が配られる。
加藤美香 経歴
1987 | 佐藤桂子・山崎泰スペイン舞踊団入団、両氏に師事 |
1992 | 社団法人現代舞踊協会主催、新人公演にて「河上鈴子新人賞」受賞 |
1993 | スペイン留学 シロ・ディエスアンディーノ氏、メルチェ・エスメラルダ氏に師事。また、アントニオ・レジェス氏、クリストバル・レジェス氏等、多数の有名アーティストのクラスに参加 |
1994 | 7年の舞踊団活動を経てフリーとなる「バイレグルーポ・デ・アルバ」創設。後進の指導にあたると共に公演活動も継続 |
1994 | 日本フラメンコ協会主催、新人公演にて「準奨励賞」受賞 |
1995 | 「ドラマチック・フラメンコVOL.10」(トム・プロジェクト主催)へ出演演出・振付・を行う |
1995 | スペイン・マドリッドにてアモール・デ・ディオス(マドリッドフラメンコ協会加盟)主催公演『Jueves de jevenes flamencos』にソリスタとして出演 |
1996 | 平成8年度 文化庁新進芸術家在外研修員・スペイン舞踊分野に任命 「文化庁新進芸術家在外研修員任命記念公演」開催。スペイン在住 |
1998 | 日本帰国 |
1999 | 「La Fiesta de Flamenco」大手建設会社主催にて、企画・演出・振付・主演2年間の文化庁派遣研修活動を経た凱旋公演「La Fiesta de Flamenco’99」を開催。初代アルバメンバーとのフラメンコ・ライブ『復活』を開催。 |
2000 | 社団法人現代舞踊協会主催5月の祭典にて「アストゥリアス」(演出・振付・出演)を出展 |
2001 | 社団法人現代舞踊協会主催5月の祭典にて「石の迷宮」(演出・振付・出演)を出展マドリッド・レガネス市とアモール・デ・ディオスの共催で開催された第一回公演に、加藤美香が選出される。スペイン公的機関に招聘され「Del ALBA Al Amanecer」を公演 |
2002 | 社団法人現代舞踊協会主催5月の祭典にて「ヨハネとサロメ」(演出・振付・出演)を出展 |
2003 | 2003都民芸術フェスティバル 現代舞踊協会主催 田中泯委託作品演出「イノセント・チェーホフ」に出演山形県酒田市にて、「サマーライブin山形」、ワークショップ開催 |
2004 | 山形県酒田市「希望ホール」にて、海の日記念イベント出演 有限会社アルバ設立 |
2005 | 東京都港区赤坂に「スタジオ クリアンサ」新築 |
2006 | 社団法人現代舞踊協会5月の祭典にて「グァヒーラ」出展 新宿エルフラメンコ主催特別企画「ALBA EN EL FLAMENCO VOL.1」出演 |
2007 | 社団法人現代舞踊協会5月の祭典にて「シギリージャ」出展 新宿エルフラメンコ主催特別企画「ALBA EN EL FLAMENCO VOL.2」出演 |
2008 | 社団法人現代舞踊協会5月の祭典にて「ビエント・デ・コリエンテ」出展 新宿エルフラメンコ主催特別企画「ALBA EN EL FLAEMCNO VOL.3」出演 |
2009 | 社団法人現代舞踊協会主催 江口隆哉 河上鈴子 メモリアル・フェスタ 特別記念公演にて「ルース・デ・ラ・ソンブラ」出展 新宿エルフラメンコ主催特別企画「ALBA EN EL FLAMENCO VOL.4」出演 プリメラギター社主催フラメンコのニューウェーブにて「タラント」出演 |
2010 | 新宿エルフラメンコ主催特別企画「ALBA EN EL FLAMENCO VOL.5」出演 |
2011 | 東京都港区赤坂に「スタジオ レセルバ」新築 プリメラギター社主催フラメンコのニューウェーブ10周年特別企画にて「ソレア」出演 |
2012 | 新宿エルフラメンコ主催特別企画「ALBA EN EL FLAMENCO VOL.6」出演 |
2013 | 有限会社アルバ主催「Festival Flamenco del ALBA Vol.2」in シアター1010 企画・演出・構成・振付 |